郡上おどりの「かわさき」は屯田兵じゃなかった件

2015年9月1日

夏の風物詩といえば盆踊りですね。
私の住む地域はほとんどの盆踊りが7月に行いますが、1つだけ8月末に行います。
昨日、飲み会の帰りに「あー屯田兵♪」その盆踊りの音が聞こえてきました。

この曲名なんだっけなぁ、と気になり色々調べたら郡上おどりの「かわさき」ということを思い出しました。

しかし、郡上なのになぜ「屯田兵」なのか新たな疑問が湧きました。

郡上おどりとは

「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」 
の歌詞で知られる郡上おどりは400年にわたって城下町郡上八幡で歌い踊り続けられてきたもので、江戸時代に城主が士農工商の融和を図るために、藩内の村々で踊られていた盆踊りを城下に集め、「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい。」と奨励したため年ごとに盛んになったものです。

そんな歴史背景から郡上おどりは誰もが、つまり観光客も地元の人もひとつ輪になって踊るという楽しさがあるのです。 
ここに郡上おどりは「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれる理由があ ります。

お囃子と下駄の音、それに川のせせらぎが重なって山あいにこだまする夏の夜の風情。 
圧巻は徹夜で踊る盂蘭盆会の夜明け近く、東の空が白々と明けゆく頃。 
その時は歌い手と踊り手の息がピッタリと合って夏の夜の短かさを惜しむように踊りがつづきます。

参考:
http://www.gujohachiman.com/kanko/odori.html

郡上おどりは江戸時代からあるようです。
そして、屯田兵は歴史で習うように明治時代に北海道の警備と開拓を行った兵士です。
時代が全く合わないですね。
屯田兵というのは聞き間違いで何か別の言葉なのかもしれません。「かわさき」の歌詞を調べてみることにしました。

「屯田兵」ではなく「アーソンレンセ」でした

郡上おどりの「かわさき」の歌詞は様々なサイトに載っていますが、それなりに信頼できるところから引用しようと思い、

http://www.gujohachiman.com/kanko/odori.html

から「郡上おどり大百科」を入手しました。
そこには「かわさき」の歌詞はもちろん、「屯田兵」の疑問の解決も載っていました。

郡上おどりの代表歌「かわさき」の囃子ことばである「アーソンレンセ」も祖霊祭ということばがなまったものと言われています。

参考:
http://www.gujohachiman.com/kanko/pdf/gujo_odori_words.pdf

まとめ

郡上おどりの「かわさき」の囃子は「アーソンレンセ」で「祖霊祭」が訛ったもの。
私は40年ずっと「屯田兵」だと思っていました(´・ω・`)。

また、「かわさき」は河崎=河港を意味していて、伊勢市河崎の遊女の遊びの歌が元になっているようです。

参考:
http://blog.livedoor.jp/naturococo/archives/1447825.html

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